▌11月11日は卒中記念日
今から4年前の2021年11月11日。朝、カミさんが脳出血で倒れた。当時54歳。
救急搬送から緊急手術を経て一命はとりとめたものの、重度の障害が残り今に至る。
この日から我が家の生活はすっかり変わってしまう。このブログなんかあの日以来ピタっと更新していなかったんだけど。もうほんと、それどころじゃなくて。
あれから4年。障害者と共に暮らす生活にすっかり慣れた今日この頃。ブログの更新も再開しようかなと。まずは脳卒中記念日の今日(11/11)、いきなり再開なのだ。

▌それは突然起きる
あの日、朝から救急車に同乗して病院まで行き、大手術を終えて家に帰り着くと辺りはすっかり暗くなっていた。
この時点では一命はとりとめたものの意識はなく、医者には意識は戻らないかもしれないとまで言われ。なんだかもう暗澹たる思いとはこのことか。
脳の血管が破れて出血するのが脳出血。一方、脳梗塞とは脳の血管が詰まること。両方合わせて脳卒中という。“卒中”は突然起きるという意味だ。
カミさんの場合は脳出血で、その原因は“脳動静脈奇形”という先天性のもの。遺伝的なものではなく原因は不明。その奇形はいつ起きたのか、最近かもしれないし、ずっと前から奇形があって今弾けたのかもしれない、と医者は言う。つまり、誰でも生じる可能性があり、動脈硬化とか高血圧とかといった前兆症状はまったくなく、まさに突然起きる。普段から僕以上に健康には気をつけていたカミさんの身にも、突然起きた。
つまりこの災難は誰にも“突然”起こりえるということなのだ。

▌生々しい記憶を残さねば
うちのカミさんの場合、僕の目の前でバタンと倒れた訳ではない。頭が痛いといいながら自分でベッドに入って寝ている……というか意識を失っていたので、僕が会社務めの身で家を空けていたら、誰も気づかずそのまま死んでいたかもしれず。
いやいや、こういう僕だって、夜病院から帰ったとき家のドアの前で転んでしまい、あのとき縁石の角にでも頭をぶつけていたら、そのままお陀仏だったかもしれず。
そうなったら、病院で意識不明の妻と家の玄関の前で意識不明の夫という謎の結末になっているやもしれず。
人生いつどうなるか分からない。いつどうなっても良いように、いろいろ準備しておかねば……。まずは救急搬送の際に見つからなかった健康保険証を明日持っていかねばと改めてネバネバ探しに階段を昇ると、救急隊員の足跡がくっきりと残っているではありませんか。いえいえ、彼らはちゃんと玄関で靴を脱いで上がっているのだけど、靴下越しの足の指が見事に足跡として木の階段に残っており。これが妙に生々しくて。
この感覚、今目にするあれやこれやを忘れちゃイカンと、しっかり日記に残しておこうと思いまして。今日まで4年間。1日もかかさず日記をつけてきたわけ。
で、かわりにこのブログは完全休止、と。
で、あれから丸4年の今日。ブログを再開しようかなと。
で、4年間ですよ。
いやーもういろいろあって。
いろいろ変わってます。いろいろ新しいことを知りまして。
いやいや、このページの書き方も忘れているなぁ。写真ってどうやるんだっけ? なんもかんもう一から出直しだ。それもまた、良し、、、の卒中記念日なのだ。

