ワタクシ、
日本セーリング連盟(JSAF)の外洋ヨット部門のwebサイト「onBreeze」を担当しています。
Log on Breeze(毎週火曜日更新)タイトル部分の記載から、新型コロナウイルス感染拡大の1年8ヶ月をまとめてみようと思います。
長くなりますが、記録として。
序章 令和2年(2020)1月
国内初の武漢肺炎発症者が確認されたのが、2020年1月16日。
この患者Aは、2019年12月20日に日本から武漢に里帰りし家族と過ごし日本に戻ってきた……つまり日本に住む中国籍の人ですかね。
このあと、東京・品川の屋形船でクラスター発生、なんてニュースもありました。
なんだなんだ。という感じ。
とはいえ、onBreeze(2020/02/03)号では、まだ暢気(のんき)な感じです。
今日は節分、明日は立春……、の2月3日です。
https://onbreeze.org/wp/202002036337
2月の表紙写真は、北緯7度と常夏のパラオから。年末年始に行われた「日本-パラオ親善ヨットレース」の表彰式の様子です。雰囲気は早や春でと思いまして。
2019年末から2020年にかけて、「日本-パラオ親善ヨットレース」がありまして、広報に関わっていたもので。こんな記事になっていますが。
今考えると、なんともタッチの差でスタートできたな、と。その後コロナ渦は世界をかけまわり、フィニッシュ地点のパラオからすんなり日本までヨットに乗って帰れたチームは僅かのもよう。いまだにヨットはパラオに置きっぱなしというか持って帰れなくなったケースもあるようです。
このあと、横浜港に停泊した客船〈ダイヤモンド・プリンセス〉で、クラスターが起きます。フネがらみのニュースが多いなぁ。
雨の日曜日。ヨットレースは開催され。陸では新型コロナウイルス感染拡大のニュースの中マラソン大会もあり。今日は春一番の地域もあり。まだまだ寒さが戻るという予報もあり。なんだかもう “あらし” のように右往左往な2月中旬です。
https://onbreeze.org/wp/202002176355
表紙写真は常夏パラオのままですが。
このあたりを見ると、国内のヨットクラブはまだ普通に活動しているのが良くわかります。
昨日、2月23日は天皇誕生日。今年から始まった国民の祝日で、今日(2/24)は振替の3連休。
https://onbreeze.org/wp/202002246362
……なんですが、新型コロナ渦はいっこうに静まらず、横浜のボートショーは中止になりました。
ここでのボートショーの中止は思い切った措置だったと思いますが。今からすると英断といえるかと。
春めいてまいりました。本来ならウキウキする季節なのですが、アイツのせいでさっぱりです。だいたい「新型○○」っていうのは、どれもワクワクするもののはずなんですが……。
https://onbreeze.org/wp/202003096407
ここはあえて、希望を持って、春を待つ。
「アメリカズカップ・ワールドシリーズ」(4/23-4/26:イタリア開催)は延期から中止へ。「SailGP サンフランシスコ大会」(5/2-5/3)も中止が決定。
https://onbreeze.org/wp/202003236423
なんですかもう、春に向けて粛々と。なるようにしかならないなという2020年の3月であります
この頃はまだ、日本国内の感染拡大はさほど進んでいなかったように思います。一部のクラスターが騒がれていた感じ。海外が先に大騒ぎに。
そしていよいよ……。
3月24日。「第32回オリンピック競技大会(2020/東京)」の延期が正式に発表されました。»Click
https://onbreeze.org/wp/202003306435
こちら「onBreeze」は外洋艇に関わる情報を配信しているサイトなので、これまでオリンピックの話題はほとんど掲載してこなかったのですが。外洋艇のレースも次々と中止になっています。
新型肺炎禍はいったいいつ収束するのか……というよりも今はまだ、“どこまで拡大するのか”という状況であります。
外洋艇でのレースは他の行事に比べて感染リスクは少ない分野だとは思われますが。医療関係者、食料や日用品の製造-流通-販売や電気/水道/ガス等社会インフラの維持を担う人達の足を引っ張ることがないように、粛々と“粛々の日々”は続く。
── 4/7 : 最初の緊急事態措置
最初の緊急事態措置が発令されたのが、このあとの4月7日。
3月13日に成立した新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく措置で、
4/7。 東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡 に発布。 4/16には全国に拡大します。
粛々が続き、なんだか時間感覚が無くなってきました。ヨットで長距離航海しているみたい。
https://onbreeze.org/wp/202004206504
そもそも、いつ出港したのかがよく分からないですけど。政府が緊急事態宣言を出したのが4月7日ですから、そこからでも今日で2週間ですか。
長い航海になりそうです。
うむ、この頃はほんとに粛々と家に籠もるという感じだったなぁ。
我が家は記念に芝生を植えました。
外出自粛→ステイホームとなりました。
https://onbreeze.org/wp/202004276522
カタカナ語にするとなんとなくソフトですが、よく考えると要請レベルは一段上がっています。となると次は、要請→オーダーになるか?
行政側でもどうしていいか困惑している感じ。ヨットレースは当然すべて中止になっています。
定額給付金とか持続化給付金とかが出てたので、文句言わずにステイホームしていましたが。
めっきりと……加盟団体からの更新情報が無くなってまいりました。
https://onbreeze.org/wp/202005116590
奄美諸島は梅雨入り。沖縄も梅雨入り間近。で、関東地方は今日は良いお天気になりそうです。
5月14日に、北海道・東京・埼玉・千葉・神奈川・大阪・京都・兵庫の8つの都道府県を除く39県で緊急事態措置は解除されます。
このタイミングで、「Log on Breeze」とは別に記事「 外洋レースはコロナ時代を乗り切れるのか」という記事を書いてアップしています。
さらに5月21日に大阪・京都・兵庫の3府県について、緊急事態措置を解除。
東京・神奈川・埼玉・千葉・北海道の5都道県ではまだ継続です。
だいぶ落ち着いてきたみたいなんですが。コロナ。
https://onbreeze.org/wp/202005186601
こういうのが緩みなのか。わかりません。
Log on Breezeはそれでも更新していきます。
新型コロナの方は、5月25日、最後まで残っていた首都圏1都3県と北海道の緊急事態宣言が解除。6月11日には東京アラートも解除されステップ3に移った……って、意味が良く分かりませんが。JSAFからは、「セーリング競技大会の再開に向けた感染拡大予防ガイドライン」とそれに沿った実施例などが公示されています。
https://onbreeze.org/wp/202006156661
さあ、ここからヨットレース再開されますぞ。ってか、「東京アラート」なんてのもあったんだなぁ。
── 6/22 : 収束……か
全国のラーメン屋さんではすでに「冷やし中華はじめました」の季節を迎えておりますが、こちら日本ヨット界でもいよいよコロナ明けの「ヨットレースはじめました」サインが点灯いたしました。
https://onbreeze.org/wp/202006226680
まあ、主催者側も参加艇側も準備が必要なので、まだまだ助走期間という感じではありますが。ぼちぼちいきましょう。
大雨被害に新型コロナの感染再拡大か、と、混沌とする梅雨の日本列島ですが。レース再開が遅れていた相模湾も、先週末は梅雨の晴れ間にいよいよゴーサインが。
https://onbreeze.org/wp/202007136737
数字を見ると、PCR検査陽性者の数は増えているのですが。何故か日本人は無症状が多く。ま、どーにかなるんじゃね。的な空気が広がっていたように記憶します。ワタシの周りでは。
お盆休みに入りました。
https://onbreeze.org/wp/202008106799
ヨットレースもボチボチ再開。改めて中止になった大会もあり。ゆったり展開。本調子はまだまだって感じですか。
早くも9月最終週でした。今週末は10月入り。新型コロナでくすぶっていた日本のヨットレースも、いよいよ本格的に再開の気配が漂ってまいりました。
https://onbreeze.org/wp/202009286913
ボートショーも、東に西に、開催されます。
秋はやっぱりヨットレースの季節、それも選手権レベルの大会がハマルのはやっぱり秋なのです。
https://onbreeze.org/wp/202010196944
11月になりました。
https://onbreeze.org/wp/202011026975
国内でもビックレガッタが続きます。レース結果も続々と。
……とこの頃はなかなか良い感じで。という意味でリンク張っておきます。
再びのコロナ騒ぎで、ヨット界も忘年会中止のお知らせが出始めてます
https://onbreeze.org/wp/202011237045
11月には仕事で山口あたりまで出張してました。
GoToトラベルとかあったんで。
12月には箱根に温泉旅行に行ってます。マスク外すの忘れて大浴場に入ったりしたなぁ。全裸でマスクですよ。
ここから 令和3年(2021)
ところが、そんな年末には再び感染拡大で騒ぎになり、年明けの2021年1月8日から2度目の緊急事態措置が宣言されました。
国内のヨットレースも2021年のスケジュールが出始めていますが、1月7日に発令された緊急事態宣言が1都3県から1都2府4県に拡大されるというニュースも入っており、いったいどうなってしまうのか。
https://onbreeze.org/wp/202101127156
その前、2020年11月27日には神奈川県に「警戒宣言」というのが出てまして。どう違うんだ?
さらにはこの後、まん延防止等重点措置もでき、それも同じ県内でも措置区域とそうじゃない区域とあったりして。
なんかもう、わけがわからなくなっていくわけですが……。
1月7日、首都圏4都県に発令された緊急事態宣言が1月14日には11都府県に拡大され、国内ヨットレースも中止や延期が増えています。
https://onbreeze.org/wp/202101197173
1月最終週です。緊急事態宣言が発令された地域では不要不急の外出自粛が要請され、国内のヨットレース情報は寂しいかぎりです。
https://onbreeze.org/wp/202101267190
外洋艇によるヨットレースって、年末の「クリスマスレガッタ」から「ニューイヤー・レース」と、一年中開催しているんです。本来なら。
国内レースは……緊急事態宣言を受けての自粛が続いています。
https://onbreeze.org/wp/202102167231
春はすぐそこです。緊急事態宣言解除→GoTo Umi もすぐそこです。
https://onbreeze.org/wp/202102237245
いよいよアメリカズカップ本戦が始まります……というところで、開催地オークランド(NZ)でCOVID-19の感染が再拡大。再びレベル3のロックダウンとなりました。それを受けて、アメリカズカップは開幕早々の3/6(土)、3/7(日)が中止。開幕は早くても3/10(水)からとなります。
https://onbreeze.org/wp/202103027263
この頃は、日本国内は多少持ち直してきていたように記憶します。軽症者がほとんどで。日本人だけちと違うのでは、みたいな。
とはいえ……。
日本の1都3県に対して発令されているCOVID-19感染拡大防止緊急事態宣言は3月21日まで延長され、これを受けてレース中止の報が続いています。
https://onbreeze.org/wp/202103097274
今週末は春分の日で連休となり、国内のヨットレースもそろそろ再開か。
https://onbreeze.org/wp/202103167282
関東の1都3県で延長されている緊急事態宣言がどうなるのか?
日本の春はすぐそこです。
ヨットレース絶賛再開中の今日この頃ですが。
https://onbreeze.org/wp/202104137328
4月9日。東京都、京都府、沖縄県の3都府県に「新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置」が発令されました。
東京都は4月12日から5月11日まで。京都府、沖縄県は5月5日まで。
すでに大阪府、兵庫県、宮城県は4月5日から5月5日まで同じ重点措置が出ています。
重点措置な春です。
── 5/25 : ワクチン接種、始まる
自粛の5月も粛々と最終週。高齢者対象のワクチン接種が始まり、粛々と出口は見えてきたか。
https://onbreeze.org/wp/202105257401
今日から6月ですが、3回目の緊急事態宣言が延長され “緊急” 感がよく分からなくなってきております。
https://onbreeze.org/wp/202106017411
後に振り返るため、現在の日本の状況をまとめておきます。
緊急事態宣言————-
2021/4/25-6/20–
東京都、京都府、大阪府、兵庫県
2021/5/12-6/20–
愛知県、福岡県
2021/5/16-6/20–
北海道、岡山県、広島県
2021/5/23-6/20–
沖縄県
まん延防止等重点措置—–
2021/4/20-6/20–
埼玉県、千葉県、神奈川県
2021/5/09-6/20–
岐阜県、三重県
2021/5/16-6/20–
群馬県、石川県、熊本県
とこの時点でまとめてるってことは、措置がいろいろあって、かなり混乱しているってことですね。
レース中止の報が続く中、新たにレース開催の公示が出るところもあり。海の上でも長く自粛が続いてきましたが、ようやく出口が見えてきたか。
https://onbreeze.org/wp/202106087427
6月20日、沖縄を除く9都道府県で「緊急事態宣言」が解除され、東京、北海道、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡の7都道府県では21日から「まん延防止等重点措置」に移行しました。神奈川、埼玉、千葉、は元々「まん延防止等重点措置」が出ていたので、そのまま。7月11日まで「まん延防止等重点措置」が続きます。
https://onbreeze.org/wp/202106227464
2021年になってからの「措置」では、個人の外出自粛は曖昧になってきていて、事業者側が営業して良いのかどうか、って話に変わってきていたように感じます。それも、何時まで店を開いていていいのか、この地域は20時まで、ここは21時までとか。なんだかな、と。
自宅で仕事をしている自分にとって、なんだかちょっと現実味がなくなってます。
先週のこの欄で神奈川県は「まん延防止等重点措置」が続いていると書きましたが、横須賀市、藤沢市、茅ヶ崎市、逗子市、三浦市、伊勢原市、葉山町、寒川町──つまり相模湾沿いの地域は、6月20日以降は重点対象地域から解除されています。
https://onbreeze.org/wp/202106297483
とはいえ、重点対象地域以外でも、神奈川県民には「日中を含めた外出の自粛、都道府県をまたぐ移動の自粛」を要請されていることには変わりないのですが
そしてここから、東京都では再々度の緊急事態宣言となります。
── 7/13 : 東京都は再々度の緊急事態
7月12日から再び緊急事態宣言が発出された東京都。神奈川県はまん防延長。大阪、兵庫もなにやら雲行きが怪しく。雲行きといえば土砂崩れに洪水ときたところで、オリンピックは無観客が決定。
https://onbreeze.org/wp/202107137507
7月8日に緊急事態宣言(7/12-8/22)を発動した東京都に続いて、7月16日、神奈川県も県独自の緊急事態宣言(7/22-8/22)を発動。
https://onbreeze.org/wp/202107207520
世間的には新たな緊急事態宣言が始まり、真夏の萎縮ムード。外洋系ヨットレースも中止が相次いでおります。世の中いったいどうなってしまうのか。
https://onbreeze.org/wp/202108037548
そして、東京オリンピック開幕、そして閉幕し……。
緊急事態宣言が、
https://onbreeze.org/wp/202108177566
5/23-8/31 沖縄県
7/12-8/31 東京都
8/2-8/31 埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府
まん延防止等重点措置が、
8/2-8/31 北海道、石川県、京都府、兵庫県、福岡県
8/8-8/31 福島県、茨城県、栃木県、群馬県、静岡県、愛知県、滋賀県、熊本県
にそれぞれ発出されていますが、今日にも期間の延長と地域の拡大が発表されそうです。
これを受けて、当サイトで扱う外洋艇レースは中止や延期が続いています。
新型コロナ渦は、いったいいつまで続くのか? おまけに雨も降り続き……。
実際この記事をアップした後すぐ、緊急事態宣言の9/12までの延長が発表されて、今に至ります。
── 8/22 : ヨットレースは自粛対象か
さてこの緊急事態措置で、我々県民は何を要請されているのか? ヨットレースは開催していいのか?
具体的には、↑こちらなんですが。
いつの間にかwebサイトの記述が変わっていってしまうかもしれないので、書き写すと。
(1) 県民の外出自粛等
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/j8g/covid19/jiltushihoushin.html
県民に対し、人の移動と、人と人との接触機会の抑制を図るため、法第45条第1項に基づき、生活に必要な場合(※)を除き、徹底した外出の自粛を要請する。特に、20時以降の不要不急の外出自粛、外出する必要がある場合にも、極力家族や普段行動をともにしている仲間と少人数で行動、生活に必要な場合を除く都道府県をまたぐ移動の自粛、混雑している場所や時間を避けて行動すること、及び感染対策が徹底されていない飲食店等や休業要請又は営業時間短縮の要請に応じていない飲食店等の利用を厳に控えることを要請する。
※生活に必要な場合の例
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/j8g/covid19/jiltushihoushin.html
医療機関への通院、食料・医薬品・生活必需品の買い出し、必要な出勤・通学、屋外での運動や散歩など、生活や健康の維持のために必要なもの
とあるので、ヨットレースに出場するための外出はダメってことですね。
ヨットレース自体は、
ウ イベントの開催制限
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/j8g/covid19/jiltushihoushin.html
イベント主催者等に対し、法第24条第9項に基づき、イベントの開催は、次の規模要件に沿った開催を要請する。なお、この制限は新規販売分に適用し、既存販売分には適用しない。あわせて、時短営業や、参加者に対するイベント前後の会食自粛の周知について働きかけを行う。
とあり、施設の収容定員によって、10,000以下、あるいは収容定員の半分まで
ならイベント(ヨットレース)は開催しても良いのか?
いやこれ、商業イベントは、という意味ですよね。
通常の外洋艇レースは商業的なイベントではないので、これはあてはまらない。
つまり、レース開催も自粛しないと県の要請に従っていないことになる。
これが学生のディンギーレースなら “体育” なので「通学」にあたり、オッケーなのかもしれないけど。
オリンピックも、プロのイベントだから。選手も運営もそれが仕事。必要な出勤にあたるわけで。
ということで、国内のほとんどの外洋艇によるヨットレースは中止になってもしょうがないってことになりますか。
とりあえず、散歩してこよっと。